インプラント治療は、外科的な手術を伴います。そのため、治療を検討している方の中には痛みに不安を感じてしまい、治療を受ける勇気が出ない方は多いでしょう。
歯科クリニックでは、できるかぎり患者さんの負担が少なくなるように、細かいところにまで細心の注意を払って治療を行います。
また、患者さんが不安が少ない状態で受けるためには、痛みを感じる場面や痛みの程度をしっかりと把握し、納得されたうえで治療を受けることが大切です。
ここでは、インプラント治療で痛みを感じるタイミングや痛みを緩和する方法を詳しく解説します。インプラント治療の痛みが不安な方や痛みを緩和できる方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療で痛みを感じる|5つのタイミング
インプラント治療で痛みを感じるのは、以下の5つのタイミングです。
- ・インプラント手術中
- ・インプラント手術の直後
- ・抜糸中
- ・抜糸後
- ・手術から一定期間経過した後
それぞれ詳しく解説しますので、インプラント治療を受ける際の参考にしてください。
インプラント手術中
インプラント手術中は、痛みを感じることはほとんどありません。
インプラント手術を実施する前は、必ず麻酔薬を投与します。局所麻酔を使用する場合、注射をする際にチクッとした痛みを感じることがあるでしょう。
ただ、局所麻酔の痛みは一時的であり、すぐにおさまる痛みです。徐々に麻酔が効いてくれば、ほとんど痛みを感じることなく手術を受けられます。
患者さんの中には、局所麻酔で使用する注射針に対して恐怖を感じる方もいるため、苦手な場合は別の方法で麻酔をすることも可能です。たとえば、緊張をほぐしてリラックスさせるために鎮静法を組み合わせます。
このように麻酔法や鎮静法を行うため、手術中の痛みに対して過度な不安を抱く必要はないといえるでしょう。
インプラント手術の直後
手術直後は麻酔が効いていますが、少しずつ麻酔の効果が消えていくタイミングで、手術した部位に痛みが起きる場合があります。
インプラント手術は、歯茎をメスで切開したり顎の骨に穴を開けるという工程があるので、麻酔が切れた後は痛みが生じるので注意が必要です。
しかし、手術後は炎症や痛みを抑えるために鎮痛剤を服用するので、ほとんどの方は痛みを緩和して生活できます。また、長くても1週間ほどで痛みが治ることが多く、インプラント治療を受けても痛みをコントロールできるといえるでしょう。
抜糸中
インプラント手術を終えてから1週間〜10日ほど経過すると、縫合された患部の抜糸を行います。糸を抜く際に、チクチクとわずかな痛みを伴うことがあるでしょう。
痛みの感じ方は個々によって差があるため、わずかな痛みを感じる方もいれば、違和感がある程度にしか感じない方もいます。抜糸が終われば、痛みや違和感はなくなるので、過度に構える必要はありません。
また、抜糸は短い時間で終わる処置であり、基本的には麻酔を使用せずに行います。ただ、どうしても不安がある方や痛みに耐えられない方は、医師に相談し、痛みや不安を緩和できる方法を提案してもらいましょう。
抜糸後
抜糸後は、ほとんど痛みを感じることはありません。ただし、抜糸後における日常生活の過ごし方で痛みを感じる方もいるでしょう。
たとえば、手術した方の歯で固いものを噛んだり、刺激が強いものを飲食したりすると、痛みが出る場合があります。また、外部から強い衝撃を受けてしまうと、痛みが増すこともあるので注意が必要です。
患部が腫れてしまったり感染症を引き起こしたりといった、予想外のトラブルが発生する可能性があります。
抜糸後1ヶ月ほどは患部に強い刺激や衝撃を与えず、できるかぎり安静に保つように意識して生活しましょう。
手術から一定期間経過した後
手術から一定期間経過した場合でも、インプラント周囲炎といわれるインプラント周りの歯茎が炎症を起こす可能性があります。
普段の生活で、しっかりと歯磨きを行わずに磨き残しがある状態が続くと、歯周病菌が繁殖してしまい、インプラントの周囲に炎症が起こるという合併症です。
インプラントは天然の歯と比べて、歯茎との間に隙間ができやすく、細菌が侵入しやすい部位といえます。そのため、日々の歯磨きを丁寧に行わないと、インプラント周囲炎を引き起こし、最悪の場合は埋め込んだインプラントが脱落する事態が起こるかもしれません。
ただ、インプラント手術を終えた後は、クリニックよりブラッシング指導を受けたり定期的なメンテナンスで通院したりします。日頃から口内の清潔を保つように意識して生活することで、トラブルの予防は可能です。
インプラントの手術中に痛みを抑える麻酔法
インプラントの手術中には、主に以下の3つの麻酔法あります。
- ・局所麻酔法
- ・全身麻酔法
- ・鎮静法
それぞれ詳しく解説しますので、インプラント治療を受ける際の参考にしてください。
局所麻酔法
局所麻酔法は、インプラント治療で使用される基本的な麻酔法です。手術する部位に直接麻酔薬を投与し、その部分だけ痛みを感じにくい状態にします。
主には、注射針を使って投与する方法を使用することが多いことが特徴です。麻酔効果の持続時間や患者さんの体質から、浸潤麻酔や伝達麻酔などのさまざまな種類から適切な方法を選びます。
しかし、局所麻酔で使う注射針に恐怖や、注射の痛みが苦手という方もいるでしょう。その場合は、表面麻酔法を用いて歯茎に直接塗ってから、局所麻酔を注射する方法を行うことも可能です。
患者さんが感じる痛みや恐怖の程度に合わせた麻酔法を受けられるように、医師と相談すると良いでしょう。
全身麻酔法
基本的には局所麻酔法を用いるインプラント手術であり、全身麻酔法を用いるケースはほとんどありません。
局所麻酔法と比べて全身麻酔は、麻酔時間が長くなり、心臓や肺などに基礎疾患がある方は受けられない麻酔法です。事前に、全身麻酔を使用できる状態なのかを検査する必要があります。
また、麻酔中に人工呼吸器などの全身管理が必須のため、インプラント手術で全身麻酔を使用する場合は入院できる病院で受けることがほとんどです。
ただ、インプラント手術に伴う恐怖や痛みを感じずに治療が受けられるので、さまざまなリスクを考慮したうえで希望した場合は、適用される可能性があります。
鎮静法
インプラント手術では、局所麻酔法と併用して鎮静法を用いるケースが多くあります。
鎮静法は、手術への不安や恐怖、緊張感が強い方でも不安を緩和しながら手術を受けられるように用いられる麻酔法です。
主に、ガス状の麻酔薬を吸い込む吸入鎮静法や、点滴で血管内に投与する静脈内鎮静法があります。眠っているような感覚でリラックスできるので、不安や緊張感を和らいだうえでインプラント手術を受けることが可能です。ウトウトした状態で手術を受け、気づいたころには手術が終わっています。
ただし、すべての歯科医院で鎮静法を導入しているわけではありません。自分にあった麻酔法を選択できるように、さまざまな麻酔法を用意しているクリニックで治療を受けることをおすすめします。
【応急処置】インプラント治療直後の痛みを緩和
インプラント治療後の痛みは、2〜3日をピークになることが多く、病院から処方される鎮痛剤を適切に服用することが大切です。
術後しばらくは手術によって患部に炎症が起きている期間のため、鎮痛剤を飲んでも痛む方が多くいます。その場合は、痛みがある側の頬を冷たいタオルなどで冷やしてみましょう。一時的ではありますが、強い痛みが楽になります。
しかし、冷やし過ぎてしまうと血流が悪くなり、炎症を悪化させる原因になるため、長時間冷やし続けることや氷を使って冷やすことなどは避けましょう。
インプラント治療後の痛みを予防|生活のポイント
インプラントの治療後しばらくは、できるかぎり痛みを抑えるために、日常生活で以下のポイントを意識して過ごすことが大切です。
- ・刺激がある物や固い物は控える
- ・禁煙する
- ・運動や入浴は避ける
- ・患部の歯磨きを控える
それぞれ詳しく解説します。
刺激がある物や固い物は控える
インプラント治療直後は、麻酔が完全に切れていないため、冷たいものや熱いものを感じることが難しい状態です。治療後の数時間は、お水だけを飲むようにしましょう。
手術から2〜3日間は傷口がまだ治っていない状態であり、縫合部分が避けたり出血したりする可能性があるので、刺激のあるものや固いものは避けます。
おかゆやヨーグルトなどの柔らかいものを食べることがおすすめです。食事をする際は、手術した側とは反対の歯で噛み、傷口を安静に保つようにしましょう。
また、アルコールを摂取すると血流が促進され、出血しやすくなったり傷口の治りが悪くなったりします。飲酒によって脱水症状が起きると口腔内の唾液も減少し、インプラント周囲炎や傷口に感染症が起こりやすい点も注意が必要です。
インプラント手術後、傷口が安定した後に医師への相談したうえで飲酒を楽しむようにしましょう。
禁煙する
喫煙者の口内は、歯周病やインプラント周囲炎になりやすい状態です。タバコに含まれているニコチンにより免疫機能が低下したり、吸うことで発生する一酸化炭素により傷の治りに必要な酸素や栄養が行き届かなかったりすることが原因といえます。
最悪の場合は、インプラントを支える骨に十分な酸素と栄養がまわらず、インプラントが外れてしまう可能性もあるでしょう。
このように、さまざまな感染症の発症や痛みの増強、インプラントの脱落といったトラブルを予防するために、インプラント手術後は禁煙することをおすすめします。
運動や入浴は避ける
インプラント手術後2〜3日ほどは、運動や入浴は避けるようにしましょう。運動や入浴は血流を促進し、手術した部位に痛みや腫れ、出血が起こりやすくなります。
ただ、適度な温度でシャワーを浴びる程度は問題ないので、短い時間でシャワーを済ませるようにしてください。
手術から3日ほど経過すると入浴が許可される場合が多いですが、傷口の痛みや腫れが気になる場合は無理に入浴する必要はありません。
また、軽い運動であっても無理に行わず、痛みや腫れがなくなったタイミングで再度始められると良いでしょう。
患部の歯磨きを控える
インプラント手術を終えてから抜糸するまでは、手術した部位を安静に保つ必要があります。万が一、手術した部位に歯ブラシがあたって傷つけてしまうと、傷の治りが遅くなったり出血したりするので注意が必要です。
ただし、口内のケアを丁寧に行わずに汚れを放置するのも、傷口が感染症を起こしてしまうかもしれません。
そのため、抜糸するまでの期間は、軽めのうがいと歯磨き粉を使用せずにブラッシングすることが大切です。
手術後は、必ず病院でブラッシングの指導を受けるので、お口の状態をチェックしながら丁寧にケアをしましょう。
インプラント手術後にこんな症状は要注意
インプラント治療後、痛みや腫れは2〜3日ほどをピークに強くなり、長くても1〜2週間ほどで症状が落ち着くことが一般的です。
しかし、以下のような症状が長く続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。
- ・鎮痛剤が効かないほどの痛み
- ・2週間経っても腫れや痛みが引かない
- ・出血が長く続く
このような症状が続くのは、主に鎮痛剤が適切に使われていない可能性や、手術した部位に感染症などのトラブルが発生している場合があります。
特に、インプラント周囲炎が起きていると、できるかぎり早めに対処しなければ症状が進行してしまうので注意が必要です。まずは、口内の清潔を保つために、毎日の歯磨きを丁寧に行うことを意識しましょう。
そして、少しでも異常や違和感がある場合は、すぐに医師に相談してください。
痛みを感じさせないワンデイスマイルのインプラント治療
ワンデイスマイルインプラントクリニックは、24年以上にわたりインプラント治療を行っている医院です。患者さまの骨の状態に合わせたインプラントの種類・本数を選定し、負担が少ない治療に細心の注意を払っています。
特に、痛みの管理は徹底的に配慮しているクリニックです。痛みを軽減するために、医師の技量を高めることや患者さんに適した麻酔方法を使用することを大切にしています。
ワンデイスマイルでは、表面麻酔や局所麻酔、CGFの活用などを準備しており、患者さんの体質や希望に合わせた麻酔方法を提案できることが特徴です。
緊張しやすい方や麻酔が効きづらい方でも、不安や痛みを緩和してインプラント治療を受けていただけます。詳しくは、以下のページにて解説しておりますのでご参照ください。
≫ワンデイスマイル「当医院の治療」を見てみる
まとめ
インプラント治療は、局所麻酔による注射や抜糸、手術後の一定期間において痛みを感じる方が多い治療です。
しかし、適切な麻酔の使用や治療後の生活を気をつけることで、患者さんが感じる痛みや苦痛をできるかぎり抑えられます。そのためには、インプラント治療の実績が豊富で技量のあるクリニックを選ぶことが大切です。
インプラント治療で痛みを感じるタイミングや痛みを緩和する方法を把握し、信頼できるクリニックでインプラント治療を受けましょう。
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